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透明性を重視。サステナブルなファッションブランド「EVERLANE」のビジネスモデル解説!

ビジネスモデル|2020年06月03日

2020年06月03日
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サステナブル(持続可能な社会)というキーワードが知られ始めて5年が経過した今、サステナブル、持続可能という単語は、日常的に使われるようになってきています。サステナブルとは、簡単に言えば「このまま社会活動してると地球の環境が壊れてしまうから、環境に配慮しよう」ということ。ただし、環境問題だけではなく、貧困から経済の成長、人権まで含めて「持続可能な社会を作っていく」という広い意味での配慮です。具体的には2015年の国連ミレニアムサミットでSDGs ( 持続可能な開発目標 ) として、採択されました。

様々な大量生産大量消費が当たり前になっていた2015年、地球資源の枯渇や自然環境の破壊が起きていたことに対し、世界中が危機感を持ち始めたのがことの始まりです。SDGsが採択されてから、一気にサステナブルの概念が世界中に広まり、消費への意識が変化しました。

大量生産、大量消費の代名詞とも言えるファストファッションは特にその影響を受けており、ZARAやユニクロ、H&Mなどは大きな方針転換をしています。なぜなら、サステナブルという概念が浸透して以降、10代を中心に、大量生産、大量消費事態に拒否感を抱く顧客は増え、その結果、売り上げが下ったからです。例えばZARAは、2025年までにサステナブル素材へ切り替えることを宣言していますし、ユニクロも「サステナブルであることはすべてに優先する」として、環境に配慮した新しいコンセプト「LifeWear」を生み出しました。フォーエバー21に至っては、サステナブル不況に影響を受けたこともあり、破産しています。

透明でサステナブルなブランド「EVERLANE」

こうした価値観の変容が進む中で生まれたのが「EVERLANE」というブランドです。EVERLANEは透明性を重視しており、その生産工程から素材、原価、製造工場、服が消費者に届くまでの全ての過程を公開しています。WEBサイトにもエシカル(倫理的)な取り組みとして、工場の労働者も労働環境、労働時間などを適正に評価し、コンプライアンスの管理を行なっていることをあげています。

最初はTシャツ1型からスタートし、今は数百の商品を取り揃えていますが、基本的に小ロットの売り切り型で、余計な在庫を生むことがありません。値段は手に取りやすい安価な価格ですが、有名なハイブランドクラスの素材を使い、ハイブランドと同様の工場で生産しています。

また、基本的に「D2C」で販売を行なっています。D2Cとはメーカーがショッピングサイトなどを使って、直接、消費者に商品を販売する形のビジネスモデルです。EVERLANE自体、実店舗ではなくD2Cブラントというイメージで、最初は店舗などを作らずに、ショッピングサイトのみで販売し、コストを大幅に下げました。

今は店舗もあるのですが ( オンラインのみでは収益を生み出すことは難しいため )、面白いのが予約制のショールーミング型の店舗もあるということ。つまり、店舗で商品を見て、よければショッピングサイトで買う、という形です。

現代の賢い消費者は、ショッピングサイトの方が安く購入できることを知っているので、店舗で商品を見て、ショッピングサイトで比較して購入するという方法を取ります。こうした現代の購買行動に当てはめた仕組みによって、無駄に在庫を抱えることなく、さらにコストを下げて販売しているのです。

サステナブルな特徴

まず、先ほども書いたように、小ロットであること。しかも方針として、予測される需要よりも少なく生産します。余分な在庫を持つことがありません。人気商品はウェイトリストを作成し、求められた分だけ生産します。

また、格安の工場に安く作ってもらう従来のファストファッションとは異なり、最高の素材と、質の高い工場で生産します。それでもコストダウンできるのは、中間業社を省いて、直接工場と取引しているためです。オンラインSPAとも呼ばれ、自社で企画から生産、販売まですべてを一貫して行うことで中間業社余分なコストをカットし、安く、高品質な商品を消費者に届けることが可能になります。

こうした努力から、従来のようにアジアなどの劣悪な労働環境、安い人件費、というような状況が生産工程で発生しないので、労働環境としてもサステナブルであること。そして、10年使える服、をコンセプトとして掲げ、品質の良いものを作っているので、大量消費にはならず、自然にとってもサステナブルであること、といったSDGsにあった特徴をもっているのです。他にも、

  • CO2の排出量を80%削減
  • エネルギーの節約量が530万kw(年間)
  • 乾燥機から出る熱風のうち85%をリサイクル
  • ジーンズ工場で作られる水98%をリサイクル
  • エシカル (倫理的)な消費をビジョンやイベントで啓蒙

など、自然環境や労働環境に徹底的に配慮した生産を行なっています。こうした試みが、ファンと共感を生み出し、大きな売り上げと成長を遂げているのです。次の項目で触れますが、ブランドのあり方そのものが、マーケティングにもなっているのですね。

ブランドやマーケティング

EVERLANEはすでにサステナブルであるということ、そして透明性があることそのものが、ブランドとして認知されています。このコンセプトに共感した人たちが熱狂的なファンとなり、売り上げを支えているのです。

特に、2015年のSDGs採択以来、人々にサステナブルの概念が広まったことで、EVERLANEのようにもともと持続可能な形でブランドを展開してきたメーカーは、さらに飛躍を遂げることとなりました。

モデルとして使う人材には、なんと起業家も採用。昨今のモデルに対しての、日現実感(実際に服を着る人とかけ離れた像)や印象を、言ってみれば普通の人を採用することで、払拭できています。起業家をモデルとして採用することで、起業家にもファンを作ることができるでしょうし。

また、マーケティングはSNSなどオンラインでのマーケティングに力を入れています。もともとがD2Cブランドなので、当然と言えば当然なのですが、大きく成長している要因として、EVERLANEのコンセプトやビジョンに共感が集まりやすいから、ということは、大きなヒントになるでしょう。共感されやすいので、当然SNSでも拡散されやすいのです。

何かとビジョンやコンセプトは軽視されがちですが、そもそもブランドやメーカーの根底に共感できる信念があると、それだけでマーケティングとなり、売り上げを向上させる武器にもなるのです。だからEVERLANEはSNSと非常に相性が良く、自然に拡散されていく仕組みが生まれています。

他にもイベントを開いて地元の人とパーティーを開いたり、講演活動をしたり、顧客がレビューするページを用意したりと、特に顧客と密接な関係を築くことに力を入れており、能動的に熱狂を生み出すブランドづくりとマーケティングに力を入れていたことがわかります。

D2C、オンラインSPA、時代背景に適合するブランド

どんなサービスや商品でも、時代の流れと一致しなければ、売れることは、売れることはなかなか難しくなります。そんな中、EVERLANEはサステナブルなイメージや試みで、うまく時代の流れに乗れている企業の1つと言えるでしょう。

実際、ブランドが立ち上げられたのは2010年ですから、その頃から徐々にサステナブルの波は起きていて、2015年の目標採択によって、一気に時代がEVERLANEに向いたとも言えます。

また、オンラインSPAで企画、生産、販売をすべて自社で行うことにより、コストダウンを実現し、さらに、消費行動に合わせたショールームの展開や共感によるSNSマーケティング、D2Cを軸にした販売など、商品の開発からマーケティングまで、その全てにおいて、時代背景を的確に捉えたブランドを作ることに成功している数少ない企業です。

ただ、日本にも上陸し、すでにオンラインで商品を購入できますが、正直サステナブルへの理解が日本は他の国と比べて希薄なところがあるので、コンセプトそのものに共感し、売り上げがあがる、ということが、そうそうない気がします。海外だと、2015年のグレタさんの訴えもあって、特に「10代」を中心に理解が深まり、サステナブルへの理解が強い印象がありますが、まだそうした雰囲気が日本で生まれるのは、後のことかもしれません。

事業やサービスを作る時には、自分の好きなことや、これまで売れてきた施策にフォーカスすることは多いですが、今がどんな状況なのか、どんな時代なのかをしっかりと分析した上で、サービスや商品を作ってみましょう。それだけで、一気に売れ行きが変わってくるはずです。

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SHOTA UEYAMA

起業家×ウェブクリエイター。日本国内だけでなく世界中で活動。2015年、セブ島にて立ち上げた日本人対象のクリエイター育成スクールを売却。その後、アメリカで事業デザインを無理やり学ぶ。帰国後は起業家育成プログラムを立ち上げ、起業家育成に従事するほか、中小企業様のマーケティング戦略策定、ウェブ開発技術を個人で提供。現在は月3万円、家つきで「WEB×英語×事業づくり」を習得する「IT留学シェアハウスWORKROOM」をセブ島で開始。講座も無く先生もいない「教えない学校」として話題。また、すべての人に起業スキルをというビジョンのもとに、複業と起業の教育・支援プラットフォーム「STARTOUT」「WAREHOUSE」を開発、運営。

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SHOTA UEYAMA

起業家×ウェブクリエイター。日本国内だけでなく世界中で活動。2015年、セブ島にて立ち上げた日本人対象のクリエイター育成スクールを売却。その後、アメリカで事業デザインを無理やり学ぶ。帰国後は起業家育成プログラムを立ち上げ、起業家育成に従事するほか、中小企業様のマーケティング戦略策定、ウェブ開発技術を個人で提供。現在は月3万円、家つきで「WEB×英語×事業づくり」を習得する「IT留学シェアハウスWORKROOM」をセブ島で開始。講座も無く先生もいない「教えない学校」として話題。また、すべての人に起業スキルをというビジョンのもとに、複業と起業の教育・支援プラットフォーム「STARTOUT」「WAREHOUSE」を開発、運営。

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