起業で失敗は常にします。ユニクロの柳井氏が1勝9敗と話をしているのは、あまりにも有名ですが、起業において圧倒的に失敗の方が多いです。でも、そこで大切なのが「大きな失敗」と「小さな失敗」があるということ。例えば多額の借金を背負って大きな失敗をしたのであれば、次、挑戦できるようになるまで、長い時間がかかるかもしれません。小さな失敗であれば、その失敗を糧として、即座に次の挑戦に移れるでしょう。
起業の失敗において大切なのは、再起不能になるような大きな失敗を避けること。そして小さな失敗は、可能な限りたくさんしようということです。起業では失敗の仕方が上手ければ、かなり成功も近づきますので、失敗の方法を学ぶことが、最重要と言っても良いでしょう。そこで今回は、まず失敗したらどうなるのかを理解して頂いた後、成功するための失敗とは何かについてお話していきましょう。
起業の失敗.1 大きな失敗とは何か?
一言で言えばお金関係の失敗です。お金で膨大な借金を背負うことがなければ、何度でも即座に再挑戦できるでしょう。では、お金の失敗とは何かというと、まず1つが膨大な借金をしたまま会社が潰れることです。
起業して会社で近郊のような金融機関から融資を受ける場合、代表取締役が連帯保証をすることも多いです。なので、会社が借金して倒産すれば、当然、自分がその借金を背負うことになりますので、膨大なお金を返さなければならない、もしくは自己破産の道を選択せざるを得ません。最悪、自己破産があるので数年後には復活できますが、それまで様々な不便をしいられます。
一方で、資金調達をする場合、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から投資を受けるという方法もあります。投資というと、通常、返さなくてもいいお金という印象を受けますが、実際、契約によっては返さなければならないこともあるのです。投資を受ける場合、契約書をよく確認してみてください。一定条件で株式を買い戻さなければない場合もあります。
また、当然ですが出資者との人間関係や、投資家同士のネットワークもありますから、自己破産して全て終わり、というわけでもありません。自己破産以降も、人間関係としてのしがらみが続くのであれば、投資よりも融資の方が、失敗しやすいケースもあるかもしれません。投資してくれる組織や人間について、よく汁ことが大事です。失敗しても、株式の買い戻しなども無く、同じ土俵で戦った仲間としてリスクをおってくれるのか確認することです。
このように、資本関係、お金関係で失敗すると、自己破産、借金、人間関係と、その後の起業活動に大きな影響を与えかねませんので、融資や投資に関しては慎重に行動していく必要があります。逆に、お金の失敗以外であれば、それほど致命傷にならないことも多いです。
起業の失敗.2 小さな失敗とは何か?
起業において、お金以外の失敗は、そのほとんどが、小さな失敗とも言えます。例えば、何か新しいアイディアを試して売れなかった、マーケティングをやってみたけど、まったく反応がない。チームがうまくまとまらない、売上が上がらない。こうした失敗に関しては、すべていくらでもやり直しがきく失敗です。
人は起業において失敗を恐れますが、お金以外であれば、それほど大きなダメージを受けません。改善すれば良いわけですから、むしろ良い経験を得たと思うべきでしょう。
エジソンの有名な言葉に「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」という言葉があります。その通りで、うまくいかない方法を小さな失敗とするのなら、どんどん小さな失敗をしてうまくいかない方法を見つけ出していけば良いのです。
なので、お金以外の挑戦はどんどんして、試して、失敗を重ねていきましょう。新しいプロジェクト、チームづくり、アイディア、開発、マーケティング。失敗を数多く繰り返した先にこそ、大きな成功があります。
起業の失敗.3 価値のある失敗の仕方
ただ、小さな失敗はいくらでもした方がいいと言いつつも、闇雲に失敗していたのでは、効率よく成功に近くことはできません。起業の失敗には、失敗の方法は確かにあって、良い失敗をすれば、一気に成功しやすくなります。
では起業において良い失敗とは何かというと「何を自分が試していて、失敗した原因はなんだったのか」が明確に学べる失敗です。具体的には、下記の流れで失敗することが、良い失敗になります。
- こうすれば成功するかもという仮説を作る
- 実際に挑戦してみて仮説を検証する
- 失敗したら、なぜ失敗したのか考える
- 失敗した経験を活かして、また成功の仮説を作る
このように「仮説思考」を持って失敗した人は、成功に効率よく近くことができます。失敗は成功を生み出すために必要な情報の蓄積であって意味がないということはありません。ただ、起業の失敗から学ばなければ、本当に無意味な失敗になってしまうでしょう。
起業の失敗に価値を持たせるのは自分自身です。自分が失敗から最大限情報を引き出し、多くの学習ができれば失敗に価値が生まれますし、もし放置してしまったら、なんの価値も無い失敗になってしまいます。自動的に失敗すれば学べるわけではないので、最大限、失敗を学びに変える意識を持ちましょう。
起業の失敗.4 膨大な失敗を1回の成功で取り戻せるの?
冒頭で、ユニクロ柳井氏が1勝9敗の話をしたことをお話しました。でも「9敗したら1勝程度だと、失敗した分取り戻せなくない?」と思う方も多いでしょう。普通、1割の勝率だと、負けた分が損になると思いますよね。でも、違うんです。
世界の状況を考えてみてください。ほんのわずかな資産家が、世界のほとんどの富を独占するような世界に僕たちは生きているんですよ。この現状が表す通り、資本主義社会は「偏る」んです。しかも「超極端な偏り方」をします。資本主義の代名詞みたいな起業もまた同じです。
起業の成功は偏ります。超極端な偏り方をします。例えば企業に投資する人もそうで、100社投資しても1社が成功すれば、他の100社を足した額の何倍もの金額が返ってきます。そういうものなのです。
つまり、起業で10回中9回失敗したとしても、1回成功すれば、その1回が膨大な価値を生み出します。当然、過去9回分の成功なんて帳消しになりますし、さらにその何倍もの金額になって膨れ上がります。だからこそ、失敗は気にせず、とにかくそこから学ぶことに集中してください。
断言しますが、過去の膨大な失敗は、たった1回の成功でたやすく取り返すことができます。その1回を見つけるために、とことん挑戦し、失敗を続けてください。その結果として、偉大な起業家や資産家になれるのです。
起業の失敗.5 : ちなみに、大きな失敗をした人のその後はどうなった?
大変ではありますが、人生終わるようなことにはなっていません。超巨額の借金の場合は自己破産してゼロからやり直していますし、そこそこ返せる金額なのであれば、返しながら新しい事業を進めていたりします。
起業は先ほどもお話した通り、1回の失敗ですべてを取り返せる方式が基本なので、返済しながら生きていけるなら、自己破産で負うリスクよりも少しずつ返しながら挑戦した方が、逆に成功に近くこともあります。
しかも、大きな失敗経験も含めて、社会には評価されます。企業には将来の幹部候補として迎え入れられることも多いですし、知人では失敗したあとに、大きめなベンチャー企業の取締役になった人もいました。
結局、大きな失敗をしても自分に経験が蓄積され、能力もあるなら、死ぬほどのことにはなりませんし、社会がまず人生を終わらせるようなことにはしません。
あるとしたら、失敗したことで心が折れてしまって、もう何もする気力がなくなってしまった場合のみです。心が折れず、頑張る力があるなら、必ず再起できます。なので、そう恐る必要もありません。失敗は自分次第で本当の失敗にも、次へのステップにもなり得るのです。
起業の失敗.5 まとめ
起業には大きなリスクがつきもので、失敗を恐るあまり踏み出せない人も多いでしょう。ただ、起業の失敗を仕組み的に理解すれば、それほど恐れる必要が無いことがわかります。今回、お伝えしたことをまとめると下記になります。
- 大きな失敗は大抵、お金の失敗
- お金の失敗以外は、大抵、失敗としては大したことない
- 小さい失敗はどんどんしたほうがい
- ただ、効率よく失敗するために仮説検証を必ずする
- たった1回の失敗で、他9回の失敗を取り返せる
- 大きな失敗をしても、心が負けなければ再起できる
起業となると、多くの人は過剰に失敗を恐れますが、その必要はありません。Googleでは、価値のある失敗をした人に、お金を支払っていると言われます。失敗そのものに価値があることを、知っている人こそ成功するのです。
だからこそ、そう失敗を恐れないでください。失敗を恐れず、価値のある失敗を重ねれば、どこかで極端に偏った1回の成功を手に入れられます。それまで失敗し続け、学び続けるものと考えて、怖がらず進んでいきましょう。
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